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舛添の闇はまだまだ深い~不可解な都立広尾病院移転計画~

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舛添の闇はまだまだ深い~不可解な都立広尾病院移転計画~
  1. 週刊朝日のスクープ記事。
  2. これに自民党都議が絡まない訳がない。 
  3. 豊洲移転でもそうだが、問題が起きると自民党都議はさっと隠れて、身内の締め付けをやるために懲罰規定を振りかざす。舛添は自民党の横暴の隠れ蓑になったかもしれないが小池はライトを照らしてくる。
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https://news.nifty.com/article/magazine/12107-20160920-2016091700010/1

新国立競技場、築地市場に続く“第3の移転問題”不可解な都立広尾病院移転計画


新国立競技場、築地市場に続く“第3の移転問題”不可解な都立広尾病院移転計画
新国立競技場、築地市場に続く第三の移転問題か? (C)朝日新聞社
新国立競技場、築地市場に続き“第3の移転問題”が本誌の取材でわかった。東京都立広尾病院で移転計画が突如、持ち上がり、3月に用地買収の予算370億円が計上された。だが、現場の医師らは「経過が不透明」と猛反発。疑惑の“核心”には前都知事の独断があった。

 小池百合子新東京都知事が築地市場移転の延期を表明した8月31日、都庁の第一本庁舎25階の114会議室では医療専門家ら約15人が集められていた。会議の名称は「第1回首都災害医療センター(仮称)基本構想検討委員会」。

 だが、2時間にも及んだ論議の中で、首都災害医療センター構想についてほとんど言及されぬまま、会議は途中から紛糾。出席者が口々に疑問を呈したのは、今年3月に370億円もの用地買収の予算がついた広尾病院(渋谷区)の移転計画の不透明さだった。

  同席した都の病院経営本部幹部によると、医師会幹部を含む医師らが堰を切ったように「なぜ、広尾病院を青山へ移転する必要があるのか」「なぜ、事前に私た ち医師には知らされなかったのか」「新しい病院の基本構想を話し合うより、まず不透明な経緯をきちんと説明してほしい」と相次いで意見を述べたのだ。

「広尾病院の移転計画は、これまでメディアでほとんど報じられていません。ですが、築地市場の豊洲移転問題と根っこは同じです。都は昨夏、広尾病院を現地で改築する方向で動いていたのに、秋に急きょ、2023年に移転すると方針転換。

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https://news.nifty.com/article/magazine/12107-20160920-2016091700010/2

新国立競技場、築地市場に続く“第3の移転問題”不可解な都立広尾病院移転計画

1月には16年度予算原案に用地買収費として370億円を強引にねじ込んだ。築地移転に続く、第2の爆弾となる可能性がある」(東京都の病院経営者)

 本誌が入手した内部資料などによると、昨年5月、都はみずほ情報総研に「広尾病院の改修・改築のあり方に関する調査業務」を業務委託。その結果は「現地改築が合理的」という意見だったという。

 ところが、5カ月後の10月、今度は伊藤喜三郎建築研究所に「広尾病院整備に係る調査業務」を委託。その内容は「改築の実現性を検討するとともに、他の候補地への移転可能性についても検討し、基本構想を策定する」と変貌していた。

 2度目の調査と時期を同じくして、恵比寿にある広尾病院の移転先として青山が浮上していた。

「昨 秋、都の財務局から、『広尾病院を、青山の“こどもの城”跡地に移転させようと思うから、可能性を検討してほしい』という話が突然、持ち込まれました。都 の予算というのは、9月頃までには固まりますが、8月末の時点では移転話はなく、改築でいこうという雰囲気で用地の予算も上げていなかった」(都幹部)

 この“空白の1カ月”に一体、何があったのか。

「最後は舛添要一前都知事のトップダウンで青山への移転が決まり、慌てて予算案を作りました」(同)16年1月19日には日刊建設工業新聞が、伊藤喜三郎建築研究所が都から受託した調査で、広尾病院の現在地建て替えは困難、移転改築の必要ありとの結論に至ったと報道。

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https://news.nifty.com/article/magazine/12107-20160920-2016091700010/3

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2月から開かれた都議会の予算審議では、広尾病院の問題に関しては、自民党都議ら3人から概略についての質問が出ただけで、予算案は3月25日にシャン シャンと可決された。

都政に詳しいコンサルタントはこう話す。

「都議会でろくろく質問が出なかったのは、病院問題に詳し い人が少ないから。また、条例がらみだと都議も放っておきませんが、条例のからまない予算だと、スルーされがち。都としては、そんなこともお見通しだった のでしょう。今年1月に予算案を出さないといけないから、昨年10月にアリバイ的に調査を別の会社に出し、お墨つきをもらった上で予算を急いで通したので はないか。まさに“伏魔殿”と呼ばれる都庁の体質の問題だと思います」

 都の病院経営本部関係者によると、青山移転の話は、広尾病院で働く医師ら医療スタッフにとっても寝耳に水だったようだ。都内の医療関係者はこう訴える。

「『青 山移転』を知り、びっくりしました。事前に私たち医師に何の説明もありませんでしたから。なぜ、都は370億円もの移転予算を決めるまでにわれわれ専門家 を集め、改築か、移転かを論議する検討委員会を設けなかったのか。予算が通ってから検討委員会を設けるのは順序が逆でしょう。急いで決めなければされてい るのかはわかりませんがいけなかった理由があるのではないか」

 1980年に建てられた広尾病院を青山にある「こどもの城」の跡地(国有地)、隣接する「共済青山病院」跡地(都有地)の両方を合わせた土地へ移転させる。

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https://news.nifty.com/article/magazine/12107-20160920-2016091700010/4

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こうした「首都災害医療センター」構想の原案は石原慎太郎都政時代に持ち上がった。

 移転先は災害時に緊急車両専用道路となる国道246号(青山通り)沿いという好立地なので、基幹災害拠点病院としての機能を強化できるというのだ。

 しかし、広尾病院は近年、“赤字”続き。民間病院でも救急患者を受け入れるようになったこともあり、病床利用率が年々下がり、昨年度の利用率は60%台まで落ち込む。都が広尾病院へ補助した金額は昨年度は約27億円にも上った。

 都は「建物は築36年で老朽化しており、敷地が狭く、建て替えが必要」と訴えるが、移転計画が明らかになってから、異議を唱える医療関係者が相次いでいた。

「都 内で建築してから40年しか経っていない大病院というのは、新しいほうですよ。都内にはもっと古くて老朽化した大学病院がまだまだあります。広尾病院は免 震は施されていないといっても、耐震改修はしてあります。すぐに移転しなければならない緊急性は全くない。災害拠点病院にするというが、都心部で災害が起 こると、交通がマヒするので、機能しない懸念もあります」(都内の医師)

 実は渋谷駅、表参道駅にも近い移転予定地は昨年、NHK放送センターの移転先として候補に上り、話題になった。結局、NHKの籾井勝人会長が昨年6月、「移転費用がかかりすぎる」と断念を発表し、その代わりの候補として浮上したのが、広尾病院だったわけだ。

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https://news.nifty.com/article/magazine/12107-20160920-2016091700010/5

新国立競技場、築地市場に続く“第3の移転問題”不可解な都立広尾病院移転計画


「NHKに逃げられた後、国は売却先を探していた。 民間に払い下げると、買いたたかれるので、都は格好の売り先。舛添さんと親しい大物議員が間に入ってねじ込んだ可能性もある。広尾病院を青山へ移転させれ ば、周囲の土地の値も上がり、建て替えは間違いなくビッグプロジェクトになる」(野党都議)

 前出の病院経営者はこう分析する。

「広 尾病院の移転には、他の病院の事例から見て、上物にもよりますが、建築費がだいたい500億円くらいかかるのではないかと推計しています。仮にそうだとす ると、土地代370億円とトータルで900億円前後の予算がかかることになる。当初、検討されていた改築予算の数倍以上の巨費になる。患者が減り、赤字続 きの病院にこんな巨費をかける必然性があるのか。あまりに不可解です」

 都には「東京地域医療構想」というものがあるという。地元の医師は訴える。

「大きな病院もクリニックも地域で連携しましょうと、都が主導してやっているんです。要するに、医療はボトムアップが大切だという考え方。ところが、広尾病院の移転については、地域の医療関係者に知らせず、トップダウンだった。方針からも矛盾してます」

 都の病院経営本部は本誌の取材に対し、こう弁明した。

「国有地の売買ということもあり、国サイドから、予算案を提出するまでは外部に口外しないよう、口止めされていました。それで、医療関係者にもお伝えするのが遅くなってしまった。

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https://news.nifty.com/article/magazine/12107-20160920-2016091700010/6

新国立競技場、築地市場に続く“第3の移転問題”不可解な都立広尾病院移転計画

医師たちから8月末の会議で指摘されたように、医療関係者、地域の合意形成が遅くなったという点は反省しています」

 トップダウンで移転を決めたとされる舛添氏に取材を申し込むため、世田谷区の自宅を訪ねたが、「本人はいません」とのこと。締め切りまでに、回答はなかった。

 移転に反対する医師らはすでに小池都知事と面会し、計画の見直しを進言したという。
「小池知事は『わかりました』と答えました。どの程度深く認識、築地市場の問題と同様、ぜひとも切り込んでほしい」(病院関係者)

 370億円の移転費用は今年度予算のため、来年3月までに国と都が土地の売買契約を結ばなければ、タイムオーバーとなる。舛添都政下で決まった第2の移転問題の後始末を、小池都知事は果たしてどうつけるのか。

週刊朝日 2016年9月30日号

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